スタジアム観戦の現場やSNS上でのリアルなファンの声を分析すると、試合時間に対する意識は世代やライフスタイルによって二極化しています。
往年のコアファンや球場で飲食を楽しむファンからは、「3時間以上ゆったりとお酒を飲みながら観戦できる空間自体がレジャーであり、無理に急ぐ必要はない」「投手と打者の息詰まる心理戦を削ぎ落としてほしくない」という声が多数を占めます。当時の監督や名選手たちが残した「間合いを支配することこそが投手の技術」という言葉に象徴されるように、間(ま)の美学を愛でる文化が根付いています。
一方、平日の仕事帰りに訪れるビジネスパーソンやライト層のファン、家庭を持つ層からは、「試合が終わるのが22時を過ぎると、翌朝の仕事に響く」「終電を気にして8回や9回の劇的なサヨナラシーンを見ずに帰るのが悔しい」「テンポが悪い四球連発の試合は集中力が切れてしまう」といった切実な不満が挙がっています。ファンの可処分時間の奪い合いが激化する現代において、予測不能な長時間化は現地観戦のハードルを高める最大の障壁となっているのが実情です。