出川哲朗を語る上で欠かせないのが、日本映画学校の演劇科で机を並べたウッチャンナンチャン(内村光良・南原清隆)との半世紀近い絆です。出川は南原から「チェン」、内村から「哲っちゃん」と呼ばれ、1987年には彼らや入江雅人らとともに「劇団SHA・LA・LA」を結成。自ら座長を務め、下北沢の小劇場で泥臭く芝居の腕を磨いていました。
いち早くお笑い界のトップスターへと駆け上がったウッチャンナンチャンは、自らの冠番組で常に盟友・出川の居場所を用意し続けました。『ウッチャン・ナンチャン with SHA.LA.LA.』や『笑う犬の生活』などで見せた絶妙な掛け合いは、長年の信頼関係があるからこそ成立する阿吽の呼吸でした。出川は自著や特別インタビューの中でも、「ウンナンがいなければ、今の僕はこの世界に存在していない」と公言してはばかりません。
また、出川哲朗の同期芸人や同世代の盟友として外せないのが、ダチョウ倶楽部(肥後克広、寺門ジモン、故・上島竜兵)です。1990年代から2000年代にかけて、『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』などで身体を張り、過酷なリアクション芸を文化として確立させた戦友たちです。上島竜兵との「ケンカしてキスする」お決まりのノリは、互いへの深い敬意とプロ意識がなければ成立しない芸術的な伝統芸でした。同世代の戦友たちの想いを背負いながら、出川は今もなお体を張り続けています。