当時のライブ参加者が残した膨大なライブレポ感想を精査すると、「神席」と「ハズレ席」の感覚が従来ツアーと完全に逆転していた事実が浮かび上がります。
通常のツアーにおいて最も敬遠されがちな「スタンド下段の前列(1〜10列目付近)」を引いたファンからは、「一生分の運を使い果たした」「肉眼でメンバーの汗やマイクを通さない生声まで確認できた」という歓喜の報告が相次ぎました。フロートのデッキに乗ったメンバーの目線の高さが、ちょうどスタンド下段5〜10列目のアイレベル(視線の高さ)とほぼ平行になったためです。アリーナ最前列のように見上げる必要がなく、ゼロ距離で視線が交差する奇跡的なゾーンが生み出されました。
一方で、高倍率を勝ち抜いて「アリーナ後方ブロック」に当選した観客の間では、現場特有の苦悩が共有されました。
「アリーナ席だから期待して入ったが、センターステージが完全な平坦フロアのため、前の人の頭越しにしか見えない」「トロッコが外周を通る時はアリーナ外周最前列の人の背中しか見えず、完全に視界が埋もれてしまった」という切実な声が記録されています。センターステージ型は全方位から見られるメリットがある反面、ステージ自体の高さを極端に上げられない構造的制約があるため、アリーナ中腹から後方にかけての「視界埋もれ」が顕著に発生しました。
また、4階席や2階上段と呼ばれる「スタンド天井席」の感想も象徴的でした。「メンバーの表情を識別するには8〜10倍以上の防振双眼鏡が不可欠だった」という距離の壁を認めつつも、「無線制御されたLEDリストバンド(フラッグ連動演出)が会場全体を染め上げる光景は圧巻で、センターステージならではの光の幾何学模様を完璧に堪能できた」という演出面での高評価が目立ちました。