今熊野観音寺を訪れる参拝者の多くが買い求めるのが、他寺院ではあまり類を見ない特殊な授与品です。なかでも絶大な支持を得ているのが枕カバー頭痛守り。白地の布製カバーに観音菩薩の梵字やご祈祷の印が施されたもので、普段使用している枕に装着して眠ることで、夜間に観音様の加護を受け、頭痛や不眠、首肩の緊張を和らげると伝えられています。実際に社寺巡り愛好家の間やSNSのコミュニティでも「長年の偏頭痛に対する気休めにと手に入れたが、精神的な安心感が大きく手放せない」「知人へのお見舞いや快気祝いとして極めて喜ばれる」といった証言が散見され、実用性と信仰が融合した授与品として定着しています。
また、境内を進んだ広場には優しい笑みを浮かべるぼけ封じ観音像が建立されています。ここは「ぼけ封じ近畿十楽観音霊場」の第一番札所でもあり、高齢社会を迎えた現代において、認知症予防や天寿を全うするまでの健康長寿を祈願する中高年層の参拝が目立ちます。観音像の足元には、すがるように作られた老人と子どもの像が配置されており、世代を超えた家族の平穏を願う象徴的なスポットです。
精神医学や心身医学の観点からも、慢性頭痛や心身の不調には過度なストレスや自律神経の乱れが深く関与していると指摘されています。静寂な木立に囲まれた寺院へ足を運び、手を合わせ、守り袋や枕カバーを手元に置くという一連の行為は、参拝者の心に深いリラクゼーションと心理的安心感(プラセボ効果を含む情緒的安定)をもたらす実質的な効用を果たしていると考えられます。