宮内庁が管轄する皇居勤労奉仕は、終戦直後の1945年(昭和20年)に宮城県栗原郡(現・栗原市)の青年団が「戦災で荒れた皇居を清掃したい」と申し出たことから始まった伝統ある奉仕活動です。宮内庁管理部総務課の規定では、「1団あたり15名以上40名程度までの団体」と定められており、個人名義での直接申請は受理されません。
しかし、門戸が完全に閉じられているわけではありません。全国の神社崇敬会、日本青年会議所(JC)の有志グループ、大学の同窓組織、歴史探訪サークル、あるいは勤労奉仕への参加を目的に設立された一般社団法人などが、「個人枠」を設けて広く団員を公募しています。こうした公募団体の名簿に名前を登録してもらうことで、個人であっても合法的に宮内庁への申請枠に入ることができます。
近年はSNSやイベント募集プラットフォーム(Peatixなど)を通じて、個人参加者を募る団長(代表者)が増加しています。「職場の同僚や友人を15人集めるのは無理」という個人にとって、この公募団体ルートが唯一にして最大の突破口となっています。