祭りの象徴である「びんずる」の名称は、信州善光寺本堂の外陣に鎮座する「びんずる尊者(撫で仏)」に深く根ざしています。釈迦の十六羅漢の筆頭とされる神通力無双の仏弟子で、自分の患部と同じ場所を撫でると病気平癒や無病息災のご利益があるとされ、古くから庶民の信仰を集めてきました。
この大祭が産声を上げたのは、昭和46年(1971年)のこと。高度経済成長期において、急速に進む都市化の中で希薄化しつつあった「市民の融和」と「中心市街地の商業活性化」を目的に、当時の青年会議所や商工会議所、行政が一体となって創設しました。善光寺の歴史的シンボルを祭りの中核に据えることで、単なるイベントにとどまらない、地域アイデンティティの拠り所としての地位を確立したのです。