ネット上の情報で散見される「ミントやハーブを庭に植えれば蜂が来なくなる」という言説には、大きな盲点が存在します。結論から言えば、蜂が嫌いな植物としてミントを生育させるだけでは、十分な防除効果は得られません。
植物が生体として放出する精油成分の空気中濃度はごくわずかであり、開けた屋外空間では蜂を追い払うほどの刺激臭には達しません。むしろ、ミントが生長して小さな花を咲かせると、その花蜜や花粉を目当てに蜂やアブが飛来するという本末転倒な事態に陥ります。
さらに、スペアミントやペパーミントなどのシソ科植物は地下茎で爆発的に繁殖するため、庭壇の土壌を占拠する「植栽トラブル」に発展するリスクもあります。植物による忌避を狙うのであれば、生木を植えるのではなく、抽出された高濃度の精油(エッセンシャルオイル)を用いたスプレーを人工的に散布することが科学的に正しいアプローチです。