かつては組織内の「私的な掟」として黙認されがちだった指詰めも、現代の法制度下では厳格な刑事処罰の対象です。1992年に施行された暴力団対策法(暴対法)第16条では、指定暴力団員が他の組員に対して指詰めを要求すること、あるいは指の切断を強要することが明確に禁止されています。
刑事責任の追及も厳格化しており、たとえ本人が「自発的に詰めた」と主張した場合であっても、周囲の脅迫や組織的な圧力があったと認められれば、指示を出した幹部や親分格には以下の罪が容赦なく適用されます。
- 強要罪(刑法223条):他人に義務のないことを行わせた罪(3年以下の拘禁刑)
- 傷害罪(刑法204条):他人の身体を害した罪(15年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)
- 傷害教唆・幇助罪:指詰めを指示したり、道具を用意して手助けした罪
警察白書や判例ニュースでも、配下の組員に指詰めを迫った暴力団組長が強要未遂や暴力行為等処罰法違反で逮捕・起訴される事例が多数報じられています。組織防衛のための掟であった指詰めが、今や「幹部を即座に刑務所へ送り込む決定打」へと変化したことで、組織上層部にとっても重大なリスク要因となりました。