一般に「蕁麻疹=食べ物のアレルギー」というイメージが定着していますが、実際には物理的刺激や生活習慣など、多岐にわたる引き金が存在します。
小児における急性発症の特徴
子供の蕁麻疹の原因として最も頻度が高いのは、実は食べ物ではなく風邪などのウイルス・細菌感染症です。小児科や皮膚科の現場では、発熱や喉の痛みの前後、あるいは病み上がりのタイミングで全身に蕁麻疹が現れる例が日常的に確認されます。免疫システムが病原体と戦う過程で過敏になり、マスト細胞が不安定化することが主因です。感染症の治癒とともに自然に消失することが大半ですが、急激な呼吸音の異常(ゼーゼーする喘鳴)がないか注意深く観察することが求められます。
温度差や発汗がもたらす物理的刺激
冷水に触れたり冬場の冷風に晒されたりした部位に現れる寒冷蕁麻疹や、熱い風呂に入った際に生じる温熱蕁麻疹も代表的な物理性蕁麻疹です。また、運動や緊張で汗をかいた瞬間に、針で刺されたようなピリピリとした痛みを伴って米粒大の小さな膨疹が出るコリン性蕁麻疹は、発汗を促す神経伝達物質(アセチルコリン)が関与しており、冬場の暖房や夏場の急な運動時に多発する傾向があります。