疑問の答えから端的に明かすと、「小数第一位を四捨五入」した計算結果は必ず【整数】になります。小数点が残ることはありません。
多くの人が「小数点が残るのでは?」と錯覚してしまう理由は、小数第一位まで四捨五入という全く別の言い回しと混ざってしまうためです。この2つの指示は、日本語として似て非なる演算を求めています。
- 「小数第一位を四捨五入」:小数第一位(0.1の位)の数字そのものを四捨五入して消去するため、答えは整数になる。
- 「小数第一位まで求める(四捨五入)」:小数第一位を残すことがゴールであるため、その1つ右にある小数第二位(0.01の位)を四捨五入する。
そもそも小数第一位とはどこの位を指すのかを振り返ると、小数点のすぐ右隣にある「0.1の位」を指します。四捨五入とは「指定された位の数値を評価して、0〜4なら切り捨て、5〜9なら上の位へ繰り上げる」ルールです。つまり、小数第一位そのものに四捨五入のメスを入れる以上、その位は消滅し、繰り上がりが発生するかそのまま切り捨てられて整数へと収束します。
これに対して「小数第一位まで」と指定された場合は、「小数第一位を残した状態を完成形としなさい」という命令です。完成形に小数第一位を残すためには、その運命を握る「小数第二位」を見なければなりません。この「助詞1つの違い」が、書類の数値を全く別物に変えてしまう根本的な原因です。