多くの糖尿病予備群や患者が罠に落ちる背景には、心理学でいう「健康後光効果(ヘルシー・ハロー効果)」が存在します。「野菜」「果物」「発酵食品」といったポジティブなラベルが貼られていると、人間はその食品に含まれる糖質量や吸収リスクに対して無防備になってしまうのです。
その典型例が、朝食の定番とされる「飲むヨーグルト」や「植物性乳酸菌飲料」です。腸内環境改善を謳う製品の中には、酸味を打ち消すために1本(200ml)あたり20g以上(角砂糖約5個分)の砂糖が溶かし込まれているものが珍しくありません。胃が空っぽの早朝にこれを流し込めば、健常者であっても血管内皮を傷つけるスパイクが発生します。
また、健康志向のシリアルとして市場を席巻するグラノーラも同様です。オーツ麦自体は良質な食物繊維を含みますが、市販製品の多くは食べやすさを追求するために植物油と砂糖、ハチミツを絡めて焼き上げ、さらに糖度の高いドライフルーツを添加しています。結果として、茶碗1杯の白米を上回る急速な血糖上昇を招く事例が、外来の栄養指導現場で毎日のように報告されています。