対話を試みた側が深い精神的混乱に陥るのは、彼らが無意識のうちに駆使する特有の防衛パターンに巻き込まれるためです。話し合いの最中に繰り出される代表的な戦術が、自己愛性人格障害特有の論点ずらしです。ミスを指摘されると、「そもそも君の普段の言い方が悪い」「去年のあの件はどうなんだ」と、全く無関係な過去の話や相手の人格攻撃へと話題を強引にすり替えます。
さらに深刻な精神的被害をもたらすのが、現実感覚を狂わせるガスライティングの手口です。自らの過失を隠蔽するために、以下のような手口が常習的に用いられます。
「そんなことは言っていない」「君の記憶違いだ」「君は精神的に不安定だから物事を曲解している」と平然と言い放ち、指摘した側に「自分が間違っているのではないか」という疑念を植え付けます。被害者意識と逆ギレの原因もここにあり、自らが他者を傷つけたという罪悪感に耐えられないため、「攻撃された可哀想な被害者」のポジションを瞬時に捏造するのです。
心理学ではこれを、認知の歪みと「投影同一視」と呼びます。自分自身の中にある「ズルさ」「悪意」「怠慢」を無意識に切り離し、そっくりそのまま相手の性質であるかのように転嫁して激しく糾弾します。相手が動揺し、弁解を始めると、彼らは「やはり相手に非がある」と確信を深め、優越感を取り戻すという歪んだサイクルが完成します。