犬の腎臓病の食事法|絶対に避けたい食材と療法食を食べない時の解決策

犬の腎臓病の食事法|絶対に避けたい食材と療法食を食べない時の解決策

犬の腎臓病の食事法|絶対に避けたい食材と療法食を食べない時の解決策の要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。

Q1:市販のシニア犬用フードと、動物病院の腎臓病療法食は何が違うのですか?
A1:決定的な違いは「リン・ナトリウム・タンパク質・オメガ3脂肪酸」の精密な調整比率です。市販のシニアフードは健康維持を目的としており、法的な基準値に沿ってタンパク質やリンが一定量含まれています。対して腎臓病療法食は、弱った腎臓に過負荷をかけないよう、一般食では認められない極限レベルまでリンとタンパク質を低減し、かつエネルギー不足を防ぐために脂質を高めるなど、高度な治療目的の処方が施されています。

Q2:リン吸着剤を使えば、普通のごはんやお肉を食べさせても大丈夫ですか?
A2:完全な代用にはなりません。リン吸着剤(炭酸カルシウムやキトサン、酸化水酸化鉄などを主成分とする薬剤)は、食事中のリンと腸内で結合して便と一緒に排泄させる優れた補助手段ですが、すべてのリンを100%吸着できるわけではありません。普通食や高リンな肉類を野放図に与えれば、吸着しきれなかったリンが体内に吸収されて病勢を加速させます。基本はあくまで低リンの食事であり、吸着剤は「どうしても療法食を食べない時のトッピング併用時」や「療法食単体でも血中リン値が下がらない時」の併用策として位置づけるのが獣医学の原則です。

Q3:水をあまり飲んでくれない時、どうやって水分補給をさせればよいですか?
A3:容器の材質を変える(陶器、ガラス、ステンレスなど好みが分かれます)、水飲み場を家の中に複数設置する、ぬるま湯にするなどの環境調整が第一歩です。それでも不足する場合は、ドライフードを完全にウェットフードへ切り替える、茹でたササミの極薄い茹で汁(リンの溶出を抑えるため一度肉を取り出した後の薄いスープ)で風味をつける、シリンジを使って少量ずつ口の横から飲ませる方法が有効です。自力での水分摂取が追いつかず脱水傾向にある場合は、動物病院で皮下点滴の指導を受けて自宅で行うのが最も確実な延命・体調維持手段となります。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。