種を取り出した直後の安心感から、そのまま密閉容器へしまい込んでしまう失敗が散見されます。収穫したばかりの種子は、一見乾いているように見えても内部組織に微量の水分を保持しています。この水分が密閉空間で蒸散し、結露を起こしてカビを誘発するのです。
カビを完全に防止し、高い発芽力をキープするための保存工程は次の通りです。
1. 新聞紙の上で1〜2週間の室内陰干し
取り出した種を重ならないように広げ、風通しのよい直射日光の当たらない室内で10日〜2週間ほど陰干しします。エアコンの風が直接当たる場所や、湿度の高い台所・洗面所付近は避けてください。
2. 不良種子の選別(トリアージ)
乾燥後、保存へ回す種を厳密に選別します。「白っぽく退色しているもの」「極端に小さくシワが寄っているもの」「虫食いの小穴が空いているもの」は発芽しないだけでなく、保管中に腐敗源となるため容赦なく破棄します。黒々として厚みがあり、硬く締まった種子のみを残します。
3. 通気性の確保から密閉冷暗所へ
選別した種子は、まず紙製の茶封筒やポチ袋へ入れます。紙が余分な湿気を吸放出するバッファーとなります。その紙袋を、シリカゲル(乾燥剤)を敷いたガラス瓶や密閉ジッパー袋に入れます。保管場所は、温度変化が少なく暗い「冷蔵庫の野菜室(約5〜10℃)」がベストです。結露を避けるため、冷凍庫には絶対に入れないでください。