3人の走りを語るうえで欠かせないのが、それぞれが演じた圧巻のゲームチェンジです。
初代山の神・今井正人は、2年時から4年時まで3年連続で区間新記録を樹立しました。特に4年時の第83回大会では主将としてチームを牽引し、5区で4分以上の大差を逆転して往路優勝を達成。順天堂大学を総合優勝へと導く伝説の走りを披露しました。急勾配をものともしないリズミカルなピッチ走法は、後のクライマーたちのお手本となっています。
2代目山の神・柏原竜二の走りは、まさに「蹂躙」と呼ぶにふさわしい凄まじさでした。1年時の第85回大会では4分58秒差をひっくり返してトップでゴールイン。4年間すべてで往路優勝のゴールテープを切り、東洋大学の黄金期を築き上げました。苦痛に顔を歪めながらも前へ前へと突き進む鬼気迫る形相は、箱根駅伝の名場面として語り継がれています。
3代目山の神・神野大地は、体重40kg台前半という驚異的な軽量ボディを活かし、重力を感じさせないダイナミックなストライドで小田原から芦ノ湖へ駆け上がりました。2位の駒澤大学に約5分の大差をつけ、原晋監督率いる青山学院大学を「常勝軍団」へと押し上げた立役者です。