日本のテレビドラマ界において「2時間ドラマ女王」と呼ばれる存在はほんのわずかだ。その頂点に君臨するのが、片平なぎさと名取裕子の二人である。1980年代から2000年代にかけて咲き誇ったサスペンスドラマの黄金期において、二人は数々の難事件を解き明かすヒロインとしてお茶の間を魅了し続けた。
ロケ地に数日泊まり込み、過酷なスケジュールで撮影に挑む日々。年間を通して主役を張り続けた多忙極まる生活は、彼女から個人的な家庭生活を構築する時間を奪った側面もあるだろう。自らの人生と情熱のすべてを演技に注ぎ込んできたからこそ、彼女は「作品」という子らを世に送り出し続けてきたのだ。