脚本家・坂元裕二の手がけるセリフは、視聴者の心に深く刺さる名言の宝庫だ。「から揚げにレモンをかけるか否か」を巡る冒頭の有名な議論は、価値観の不一致や他者への押し付けという重い主題を日常の雑談に落とし込んだ傑作的なシークエンスである。
さらに、「泣きながらご飯食べたことある人は、生きていけます」「泣きながらのご飯は、ご飯です」といったセリフは、傷ついた人々の心に静かに寄り添う。「言葉は嘘をつくけれど、音楽は本当のことを言う」という劇中の核心に触れるフレーズに至るまで、生々しい人間心理を描き出すその言葉の強さは、現代においてもSNS等で引用され続けている。