晩年の加茂田が社会に投じた最大の衝撃が、2016年に刊行された著書『烈侠 加茂田重政自伝』だ。長らく沈黙を保っていた本人が自らの口で激動の半生を告白したこの書籍は、出版界で大きな話題を呼んだ。
自伝のなかで加茂田は、抗争当時の組織内の権力闘争や、幹部同士の思惑、これまで表に出なかった事件の背景を淡々と語っている。実録ノンフィクションとして極めて高い資料価値を持つこの本は、単なる極道の暴露本にとどまらない。一人の人間が巨大な潮流の中でいかに決断し、生き抜いたかを描いた人間ドラマとしても読み継がれている。