「おでかけですか? レレレのレ」という唯一無二のフレーズは、どのようにして生まれたのか。作者であるギャグ漫画の巨匠・赤塚不二夫は、日常生活に潜む何気ない挨拶や人間の無意識な行動を観察し、それを極限までデフォルメして笑いに昇華させる天才だった。
通行人に声をかけておきながら、相手が返事をしようとすると返事を聞かずに立ち去ってしまう。この狂気すら感じさせるナンセンスな間合いこそが、赤塚ギャグの真骨頂である。日常の当たり前をシュールな非日常へと変貌させる計算されたテンポ感が、半世紀以上にわたって人々の記憶に刻み込まれる名セリフを生み出した。