麻生太郎にとって、祖父・吉田茂の存在は極めて大きい。サンフランシスコ平和条約の調印や日本国憲法の建設期において、葉巻をくわえた独特のスタイルで連合国と渡り合った吉田茂。その豪胆な外交手腕と毒舌交じりの発言力は、現在の政治スタイルにも色濃く影を落としている。
少年時代、大磯の吉田邸で祖父の背中を見て育った経験は、政治家としての原体験となった。戦後の混乱期に日米同盟の基礎を築いた吉田の理念は、祖父から孫へと直接受け継がれた。政治的な決断を迫られる局面で魅せる強気の姿勢は、まさに吉田茂譲りのDNAと言えよう。