インターネットの黎明期から現代に至るまで、クレヨンしんちゃんの最終回に関する都市伝説として最も広く知られているのが「しんのすけ死亡説」です。その内容は、「5歳のしんのすけは妹のひまわりを交通事故からかばって命を落としており、作中の出来事は精神を病んだみさえが『もし生きていたら』と遺品のクレヨンで描いた日記(妄想)である」という衝撃的な筋書きとなっています。
さらに派生形として、「しんのすけは重度の自閉症であり、すべては彼が見ている内面の世界を描いたもの」というクレヨンしんちゃん最終回の自閉症説も一部で囁かれてきました。タイトルの「クレヨン」をしんのすけの遺品や療育器具と結びつけることで、もっともらしいリアリティを持たせようとした構造が見て取れます。
しかし、これらはすべて根拠のない完全なデマです。2000年代初頭のチェーンメールや掲示板サイト(2ちゃんねる等)で流行した「国民的アニメの残酷な裏設定」という定型パターンの怪談が、SNSを通じて拡散され続けた結果に過ぎません。双葉社およびテレビ朝日、シンエイ動画などの制作側がこうした設定を公式に認めた事実は過去に一度もありません。