サンディエゴ・パドレスの本拠地ペトコ・パークのグラウンド裏。試合前後のクラブハウス周辺では、時折、屈託のない笑顔でボールを追う少年たちの姿が目撃されてきた。父親であるダルビッシュ有が投球練習やフィジカルトレーニングに向き合う姿を間近で観察しながら育つ環境は、世界中のどの野球アカデミーよりも刺激的で贅沢な学問の場と言える。
ボールの握り方、投球後の体重移動、身体の使い方。無理に教え込むのではなく、子どもたちが自発的に抱く疑問に対して父が理論的に答える。幼少期からメジャー屈指の知性と最新のトレーニング理論に日常的に触れる生活は、子どもたちの身体感覚とスポーツへの理解を自然と研ぎ澄ませている。