この変化は、個人の過ごし方にとどまらず、企業の組織作りにも大きな波及効果をもたらしている。都内の大手マーケティング会社では、2026年春から社内に「漂流ルーム」と呼ばれる特別スペースを設置した。スマホやPCの持ち込みは一切禁止。ただ外の景色を眺めたり、観葉植物の葉を観察したりするためだけの場所だ。
導入初期は戸惑いの声もあったが、実施後の社内データは劇的な変化を示した。社員のミスの発生率が前年比で23%減少したほか、新規事業の提案数が過去最高を記録したという。闇雲に稼働時間を増やすのではなく、脳に休息という「隙間」を与えることこそが、結果として生産性を向上させるという実証データが次々と集まっている。