どこか哀愁を帯びながらも温かい響きを持つ『サライ』という言葉。日本語のようにも聞こえますが、そのルーツはペルシャ語の「キャラバンサライ(隊商宿・オアシス)」に由来しています。
かつて過酷な砂漠を行き交う旅人たちが、疲れを癒やし、再び歩き出すために立ち寄った憩いの場。谷村新司さんはこの言葉に「人生という長い旅の途中で立ち戻る場所」「誰もが心の中に持っているふるさと」という意味を重ね合わせました。
歌詞に描かれている情景は、決して特定の地域や時代を限定したものではありません。「桜吹雪」「離れていく友の背中」「母の温もり」といった情景描写は、聴く人それぞれの胸にある原風景を呼び覚まします。視聴者から寄せられた素朴な言葉の数々がベースになっているからこそ、老若男女を問わず涙を誘う強い説得力を持っているのです。