ハイエースの棚設計で最も重要なのが、ベース車両のグレードによる内壁構造の違いを把握することです。標準ボディ(ナロー幅)の場合、荷室長は約3,000mm(2名乗車時)、ホイールハウス間の有効幅は1,120mmとなりますが、内装トリムの有無で固定アプローチが180度変わります。
DX(デラックス)荷室収納棚の設計アプローチ
DXは鉄板がむき出しの部分が多く、壁面には純正のサービスホール(M6等のクリップ穴)が多数配置されています。この既存穴に「ターンナット(M6)」や「ブラインドナット(エビナット)」を打ち込むことで、車体に穴を開けることなく頑丈なアンカーポイントを構築可能です。下段は長尺物(脚立や配管パイプ)を通せるよう高さを400mm〜450mm確保し、上段に工具箱を配置するレイアウトが現場職人の定番寸法となっています。
スーパーGL(S-GL)棚自作の設計アプローチ
スーパーGLは成形インサイドトリム(樹脂内張)が覆っているため、安易に壁面へビスを打ち込むと内装を破損させます。トリム固定クリップを外してM6ターンナットを仕込むか、床面のタイダウンフックボルト穴(4箇所)からフレームを立ち上げる構造が推奨されます。車中泊用途であれば、荷室幅いっぱいに棚を渡すのではなく、サイド片側のみに奥行き300mm前後のラックを配置し、中央にマットレスやベッドスペースを確保する設計が居住性を高める鍵です。