今でこそ端正な顔立ちと硬軟自在な芝居で知られる高杉真宙ですが、その芸能界デビューのきっかけは実に数奇なものでした。地元・熊本の花火大会で「女の子」と間違われてスカウトされたという逸話は有名です。当時は内気で人前に出ることが得意ではなかった少年が、やがて過酷な撮影現場で役者魂を開花させていきました。
『仮面ライダー鎧武』の撮影現場において、主演の佐野岳と高杉真宙の関係性は、作中の紘汰と光実の対立構造とシンクロするように熱を帯びていきました。現場の証言によると、フィジカル能力が高く太陽のように現場を引っ張る佐野に対し、高杉は静かに台本を読み込み、内面から役を立ち上げるアプローチで対峙していました。
特に物語終盤、互いの信念が激突する直接対決のシーンでは、リハーサルから張り詰めた空気が漂い、カットがかかった後も感情の高ぶりが収まらなかったといいます。互いを役者として認め合い、限界まで感情をぶつけ合った経験が、高杉真宙という表現者の土台を強固なものにしました。