物語の重要人物である灰原哀(宮野志保 / コードネーム・シェリー)の組織脱退は、組織の内部崩壊の引き金となった重大事件です。彼女が離脱を決意した直接の理由は、最愛の姉・宮野明美が組織に理不尽に殺害されたこと、そして自らが開発を進めていた薬品が「完全犯罪用の毒薬」として悪用されていたことへの激しい反発でした。
研究をボイコットしたことでガス室に監禁されたシェリーは、自殺を覚悟して隠し持っていたAPTX4869を服用。偶然にも工藤新一と同様に幼児化を果たし、小さなダストシュートから脱出に成功しました。
組織内の人間関係において、特に複雑な歪みを抱えているのがジンとベルモットの関係性です。ジンはシェリーに対して異様な執着を見せ、その思考や行動パターンを熟知した冷徹な追跡を行います。一方のベルモットは、宮野夫妻の研究そのものを激しく憎悪しており、シェリーの抹殺に執念を燃やします。
しかし、ベルモットはニューヨークで自らの命を救ってくれた工藤新一(コナン)を「シルバーブレット」、毛利蘭を「エンジェル」と呼び、2人の安全を守るためならば組織の利益に反する行動すら辞さないという決定的な二重性を抱えています。このベルモットの感情の亀裂こそが、組織を崩壊へ導く最大の内的要因となっています。