「東京までドア・トゥ・ドアで1時間強。この近さで、窓の外に広がるのは手付かずの森です」。そう語るのは、2年前に都内のデザイン事務所から矢板へ拠点を移したWebディレクターだ。
東北新幹線の発着駅である宇都宮や那須塩原まで車や在来線で30分圏内。この絶妙な地理的ポジショニングが、リモートワークと出社を組み合わせるハイブリッドワーカーたちに再評価されている。家賃水準は都心の数分の一。古民家やゆとりある敷地を手に入れ、プライベートサウナや広大な家庭菜園を自作する住人も珍しくない。過度なリゾート開発が入っていないからこそ保たれている「日常の静けさ」が、創作意欲を刺激する理想の土壌となっている。