英語の月名を学ぶ中で最大の疑問となるのが、Novemberの語源と由来です。「November」の語幹である「novem」は、古代ラテン語で「9(Nine)」を意味します。なぜ「11番目の月」に「9」を意味する単語が充てられているのでしょうか。そこには11月英語の理由と歴史に関わる劇的な暦の改訂ドラマが存在します。
始まりは3月からスタートしていた「ロムルス暦」
古代ローマ初期に用いられていた「ロムルス暦」(紀元前8世紀頃)では、農作業や軍事行動が活発になる春の「3月(Martius)」が1年の始まり(年初)でした。当時、冬の期間は農作物が育たず軍事遠征も行われないため、暦の上では「名前のない空白の期間」として無視されており、1年は10ヶ月(304日間)しかありませんでした。
このロムルス暦において、3月を第1の月(1月)として順番に数えていくと、次のような配置になります。
- 第1の月(現在の3月):Martius
- 第2の月(現在の4月):Aprilis
- 第3の月(現在の5月):Maius
- 第4の月(現在の6月):Junius
- 第5の月(現在の7月):Quintilis(ラテン語の5)
- 第6の月(現在の8月):Sextilis(ラテン語の6)
- 第7の月(現在の9月):September(ラテン語の7「septem」)
- 第8の月(現在の10月):October(ラテン語の8「octo」)
- 第9の月(現在の11月):November(ラテン語の9「novem」)
- 第10の月(現在の12月):December(ラテン語の10「decem」)
2ヶ月のズレを生み出した「ヌマ暦」と「ユリウス暦」の導入
その後、第2代ローマ王ヌマ・ポンピリウスの時代に、冬の空白期間に「Januarius(現在の1月)」と「Februarius(現在の2月)」が新設されました。さらに紀元前153年、行政上の都合により1年の始まりが「Januarius(1月)」へと変更されたことで、既存の月名が全体として2ヶ月分後ろへ押し出されることになりました。
その結果、名前自体は「9番目の月(November)」のまま、位置だけが「11番目の月」に繰り下がって定着したのです。同様の理由で、7(septem)のSeptemberが9月に、8(octo)のOctoberが10月に、10(decem)のDecemberが12月になっています。