板わさをめぐっては、インターネット上でいくつかの誤解がまことしやかに語られています。その代表的な盲点をプロの視点で正していきます。
誤解1:チューブわさびでも醤油に溶かせば同じ味になる?
これは完全な誤りです。市販の安価なチューブわさびは西洋わさび(ホースラディッシュ)に油分や増粘剤を加えたものが多く、繊細なかまぼこの風味をマスキングしてしまいます。板わさのポテンシャルを引き出すには、静岡県産や長野県産の「本わさび(生おろし)」、あるいは本わさび使用比率の高い生すりおろしタイプが不可欠です。
誤解2:かまぼこは冷やせば冷やすほど引き締まって旨い?
冷蔵庫から出した直後(約5℃以下)のキンキンに冷えたかまぼこは、魚肉の脂とアミノ酸が凝固しており、舌の上で旨味が溶け出しません。食べる5〜10分前に冷蔵庫から出し、表面温度が10〜15℃程度に戻ったタイミングこそが、最も魚の香りとソフトな弾力を堪能できるベストコンディションです。