戸籍証明書の取得方法は大きく変貌を遂げました。かつては遠方の本籍地役場へ定額小為替を同封して郵送請求するか、現地窓口へ赴く必要がありましたが、現在は利便性の高い2つの取得ルートが確立されています。
身近な手段が、マイナンバーカードを利用したコンビニ交付取得方法です。全国の主要コンビニエンスストアに設置されたマルチコピー機にカードをセットし、利用者証明用電子証明書の暗証番号(数字4桁)を入力するだけで、数分で証明書が出力されます。自治体によっては手数料と値段が窓口価格(450円)より割安に設定されており、平日夜間や土日祝日(午前6時30分〜午後11時)でも発行できるメリットは絶大です。
ただし、コンビニ交付には特有の制約があります。住民票の住所地と本籍地が異なる市区町村にある場合、初回のみマルチコピー機または専用Webサイトから「本籍地利用登録申請」を行わなければなりません。申請承認までに開庁日で数時間から数日を要するため、当日に即座に出力できないトラブルが頻発しています。期限が迫っている場合は事前の利用登録を済ませておく必要があります。
もう一つの強力な選択肢が広域交付制度です。本籍地以外の全国どこでも最寄りの市区町村役場窓口で戸籍謄本を請求できるようになりました。しかし、法務省の運用指針により、広域交付で請求できるのは「全部事項証明書(謄本)」および「除籍全部事項証明書」等に限定されています。戸籍抄本(個人事項証明書)は広域交付の対象外となっており、他自治体の窓口では発行できません。
さらに、広域交付を利用できる請求者は「本人、配偶者、直系尊属(父母・祖父母)、直系卑属(子・孫)」に限られます。兄弟姉妹の戸籍請求や、代理人取得委任状を持参した第三者による請求は広域交付では一切受け付けられません。代理人が請求する場合は、従前どおり本籍地役場への直接来庁または郵送請求が義務付けられます。