レース直後の共同記者会見場や検量室前では、勝者と敗者の率直な声が交錯しました。公式の天皇賞の騎手コメントからは、緊迫したレース展開の中で下された瞬時の判断が浮かび上がります。
見事に勝利へと導いた鞍上は、表彰式後のインタビューで次のように語りました。
「返し馬の段階から抜群の手応えを感じていました。道中はペースが流れると読んでいたので、焦らず馬のリズムを最優先に運んだ。直線を向いた瞬間に前が開いたとき、勝利を確信しました。馬が本当によく応えてくれた」
一方、無念の敗戦を喫した上位人気馬の鞍上は、厳しい表情でレースを振り返っています。
「ゲートを出てからの行きっぷりが良すぎて、向正面で少し力んでしまった。最後は伸びているものの、道中の消耗が響いて末脚が鈍ってしまった。すべては自分のエスコートの責任です」
天皇賞のレース動画を改めて見返すと、残り600mの標識付近で勝者と敗者の手応えや仕掛けのタイミングに明らかな違いが存在していたことが確認できます。騎手同士の高度な駆け引きが、1着と2着のわずかな着差を生み出しました。