ネット上の誤った情報で最も危険なのが、「強力な塩素系漂白剤(カビキラーやハイターなど)をタンク内に直接吹きかけて放置する」という裏ワザです。確かに塩素系漂白剤は黒カビを数分で白化させ滅菌しますが、トイレタンク内での使用は各衛生陶器メーカーが公式に禁止しています。
トイレタンクの底部には、水漏れを防ぐための厚手のゴムパッキンや、水流をコントロールするプラスチック・金属製の繊細な可動アームが多数収められています。強烈な酸化力を持つ次亜塩素酸塩がこれらの素材に触れると、ゴムが硬化・収縮して亀裂が入り、部品の隙間から階下漏水を起こす致命的な故障に直結します。
安全に漂白洗浄を行いたい場合は、必ず過炭酸ナトリウムを主成分とする酸素系漂白剤(オキシクリーン等)を使用してください。弱アルカリ性の活性酸素泡がカビの根元を浮き上がらせ、ゴムや樹脂を侵食することなく汚れをきれいに剥離します。