治らない副鼻腔炎は虫歯が原因?片側の鼻水・悪臭の正体と受診基準

治らない副鼻腔炎は虫歯が原因?片側の鼻水・悪臭の正体と受診基準

治らない副鼻腔炎は虫歯が原因?片側の鼻水・悪臭の正体と受診基準についての最新情報をお届けします。

かつて「歯性上顎洞炎」と確定診断された場合、原因歯を抜歯して上顎洞の膿を掻き出す外科手術(コルウェル・ラック手術など)が標準的な対応とされていました。しかし、虫歯から副鼻腔炎へ波及した病巣に対する最新治療の経緯をたどると、治療のアプローチは劇的な進化を遂げています。

現在の医療現場では、天然歯を可能な限り保存するアプローチが第一選択肢となっています。歯科分野における歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)の普及により、肉眼では見えない根管内部の汚染物質や細菌バイオフィルムを高精度に殺菌・除去する「精密根管治療」が可能となりました。歯の内部の完全な無菌化に成功すれば、上顎洞の粘膜炎も自然治癒へと向かいます。

一方で、歯の根が縦に割れている(歯根破折)場合や、骨吸収が進行して歯を支えきれないケースでは、感染源を断つための歯性上顎洞炎の抜歯が不可避となります。近年では、耳鼻科の内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)と歯科口腔外科による処置をシームレスに同日併用する「医科歯科連携治療」を導入する総合病院も定着。身体への侵襲を最小限に抑え、短期間の入院または日帰り手術で根治を目指す体制が整っています。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。