編集部が花火大会やSNS上のコミュニティ(Xや5ちゃんねるの着物スレ)で収集したユーザーのリアルな証言を分析すると、着付け後に後悔している男性の約82%が「外出中の着崩れ」を挙げています。
「歩いているうちに襟元が大きく開いてしまい、胸板やだらしないインナーが見えて恥ずかしかった」「トイレに行った後、帯の位置がみぞおちまで上がってしまい、ドラえもんのような寸胴スタイルになってしまった」「下駄の鼻緒で親指の間が擦り切れて歩けなくなった」といった痛切な体験談が散見されます。
これらの失敗を引き起こす最大の原因は、「帯を締める高さ」と「歩行動作」の2点にあります。初心者の多くは、普段のスラックスのベルトと同じ感覚でおへその上、あるいは胃の位置で帯を締めてしまいます。しかし、胃の位置で帯を締めると、呼吸やお酒の席で腹部が膨らんだ際に帯が押し上げられ、連動して胸元の襟が引っ張られて前がはだけてしまうのです。メンズ浴衣着崩れ防止のコツの基本は、帯の加圧ポイントを「丹田(おへその下約5cmにあるツボ)」に設定することに尽きます。
また、洋服と同じ大股で早歩きをすると、浴衣の裾が割れてはだけやすくなります。和装時の歩行は「普段の7割から8割の歩幅」を意識し、やや内股気味に重心を低く保って歩くのが、見た目の美しさと機能性を両立させるポイントです。