眞栄田郷敦の評価を決定づけたのが、原作ファンの要求水準が極めて高い実写化作品における圧倒的な再現度と解釈力です。
実写映画『ゴールデンカムイ』で演じた尾形百之助役では、感情を表に出さない孤高の狙撃手としての佇まい、銃の構え方から視線の配り方に至るまで完璧に体現。「スクリーンに尾形がそのまま実体化した」とネット上でも絶賛の声が溢れました。過酷な雪山ロケと専門的な軍事所作を徹底的に身体に叩き込んだ成果です。
さらに主演映画『ブルーピリオド』では、情熱に目覚めて藝大受験に挑む主人公・矢口八虎を熱演。自身がかつて経験した「藝大受験の挫折」という実体験と感情を重ね合わせ、キャンバスに向かう鬼気迫る筆遣いと葛藤をリアルに表現しました。自らの原体験を演技のエネルギーへと昇華させる力こそ、彼が同世代の俳優陣の中で頭一つ抜けている決定的な証拠です。