酒場が愛するサッポロ赤星の正体|黒ラベルとの違いと現存最古の真実

酒場が愛するサッポロ赤星の正体|黒ラベルとの違いと現存最古の真実

酒場が愛するサッポロ赤星の正体|黒ラベルとの違いと現存最古の真実に関する深掘り解説を分かりやすく解説いたします。

赤星のラベルを眺めると、中央に赤く輝く星のマークが配されています。これは単なる意匠ではなく、明治初期の北海道開拓の象徴である「北辰(北極星)」を意味しています。赤星の歴史と開拓使の結びつきを知ることは、日本の近代産業史を紐解くことと同義です。

1876年(明治9年)、官営の「開拓使麦酒醸造所」が札幌の地に設立され、翌1877年に発売された冷製麦酒こそが、サッポロラガービールの原点です。この歴史的背景から、赤星は日本最古のビールブランドとして公認されています。

当時の醸造所跡地は現在の「サッポロファクトリー」として残されていますが、北の大地で過酷な自然と闘いながら国づくりに邁進した先人たちのパイオニアスピリットが、この赤い五芒星に込められていました。戦後の統廃合やビール市場の激変期をくぐり抜け、銘柄名や製法を微調整しながらも、140年以上の歳月を経てなお基本的な骨格を変えずに造り続けられている事実は、国内酒類産業においても極めて異例の文化的遺産といえます。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。