秋の夜長を彩る10月期において、視聴者の関心を一身に集めている筆頭格が、前クールから社会現象を巻き起こし、怒涛の第2クール目へと突入する堺雅人主演『VIVANT』続編です。中央アジアの大規模ロケで敢行された規格外の映像美と、伏線が張り巡らされた二重三重のスパイ合戦は、2026年のテレビドラマ史を塗り替える熱量を放っています。制作関係者の証言によると、現場では「台本の一部シーンが主要キャストにすら直前まで伏せられていた」という徹底した情報統制が敷かれており、その緊張感が画面越しに伝わる緊迫感を生んでいます。
これに対抗する日曜劇場の対抗馬として視線が集まるのが、池井戸潤原作×大泉洋主演『俺たちの箱根駅伝』です。妻夫木聡や佐藤浩市、目黒蓮といった錚々たる布陣で競馬界の光と影を描き切った『ザ・ロイヤルファミリー』の熱気を受け継ぎ、国民的スポーツの裏に潜む挫折と再生、組織の確執に深く切り込みます。大泉洋が記者会見の場で「現場を走る若手俳優たちの息遣いと本気度に圧倒され、自分も指導者として魂を削る思いで対峙している」と語った通り、泥臭いまでの人間ドラマが日曜の夜に感動を呼ぶことは間違いありません。
一方で、プライム帯の王道エンタメとは対照的なアプローチで熱烈な支持を広げているのが、テレビ東京系が放つ『妻を引退します』(10月5日スタート、毎週月曜夜11:06〜11:55)です。赤石真菜とのタッグ第3弾となる本作は、朝日奈央と新川優愛がW主演を務め、華やかな芸能界の裏側に巣食う欺瞞と狂気を描く復讐劇。制作発表の場で両名が見せた静かな闘志と、互いの役柄に対する鋭い考察は、単なるドロドロの愛憎劇を超えた「現代を生きる女性のアイデンティティ闘争」としての完成度を予感させます。