宝塚いじめ問題の真相と現在地|宙組急死から劇団改革の全貌を追う

宝塚いじめ問題の真相と現在地|宙組急死から劇団改革の全貌を追う

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事件後の劇団側の初期対応は、世論からの猛烈な反発を招くことになりました。2023年11月に劇団が公表した外部弁護士による調査報告書の内容は、長時間の過重労働による負担を認めたものの、「いじめやパワーハラスメントに相当する行為は確認できなかった」と結論づけたためです。上級生による指導は「業務上の指導の範囲内」と位置づけられ、遺族側の訴えとは大きくかけ離れた内容でした。

これに対し、遺族側代理人は会見を開き、詳細な証拠資料とともに再反論を展開。「言葉の暴力や精神的威圧を伴う指導は、業務の適正な範囲を著しく逸脱している」と強く抗議しました。劇団側の硬直した姿勢は、親会社である阪急阪神ホールディングスの株価や企業イメージにも深刻な影響を及ぼし、スポンサー企業の撤退懸念や社会的批判が高まる事態へと発展したのです。

局面が決定的に動いたのは、2024年3月28日です。阪急阪神ホールディングスの角和夫会長(当時)や嶋田泰夫社長、宝塚歌劇団の村上浩爾理事長が大阪市内で記者会見を行い、遺族側との間で合意書が成立したことを発表しました。劇団側は前言を撤回し、遺族側が主張した15項目のうち、上級生幹部や演出家による行為を含む14項目のハラスメントを正式に認定。劇団幹部が深々と頭を下げ、遺族へ直接謝罪するとともに、関与した上級生らによる自筆の謝罪文が提出されたことが明かされました。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

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