嵐のコンサートがもたらしたインパクトは、チケット売上にとどまりません。航空券、JR北海道、札幌市営地下鉄などの交通機関、市内外のホテル・旅館、そしてすすきのの飲食店や土産物店に至るまで、莫大なマネーが動きました。民間シンクタンクや報道各社の試算によると、嵐の札幌ドーム3日間公演による直接的な経済波及効果は単発イベントながら約30億〜40億円にのぼったとされています。
しかし、2023年にプロ野球・北海道日本ハムファイターズが北広島市のエスコンフィールドへ完全移転して以降、札幌ドームの運営環境は激変しました。ドームを所有・運営する札幌市や株式会社札幌ドームはネーミングライツ導入(大和ハウス プレミストドーム)などの経営改善を進めるものの、プロ野球公式戦の年間約70試合という安定した収益源を失った打撃は大きく、億単位の最終赤字が続いています。
ここで、嵐がもたらした熱狂のインパクトと、近年の札幌ドームの現状を数値データで比較検証してみます。
かつて日ハムの試合と並び、札幌ドームの年間収益の柱となっていたのが嵐をはじめとするメガアーティストの5大ドームツアーでした。日ハム撤退後の現在、札幌ドームが抱える厳しい収支状況を見るにつけ、改めて当時の嵐というコンテンツが持っていた圧倒的な存在感と地域貢献度の高さが浮き彫りになっています。