長期政権を築き上げ、幾多の歓喜をもたらした原辰徳前監督。その偉大な足跡は、継承者にとって巨大な壁として立ちはだかる。名将が遺した「勝つための勝負勘」や「強烈なリーダーシップ」を尊びつつも、同じやり方を踏襲するだけでは激変する現代野球を勝ち抜けない。
伝統の重圧と新時代の波。読売新聞グループ本社をはじめとする球団首脳部も、単なる目先の1勝だけでなく、5年後・10年後を見据えた強固な組織作りを求めている。阿部監督は前体制の遺産を尊重しながらも、自らの手で新たな巨人のアイデンティティを再定義しようとしている最中なのだ。