海なし県である群馬県において、板倉町周辺は古くから河川の合流点として水運や漁業で栄えた特異な水郷エリアです。群馬の水郷公園は、治水工事によって姿を変えつつあった低湿地の原風景を後世に伝えるため整備されました。
現在でも周辺の水路には「水場(みずば)」と呼ばれる洗い場跡や、家屋を水害から守る「水塚(みづか)」の遺構が点在しています。単なる憩いの広場にとどまらず、重要文化的景観に選定された歴史的背景を持つ点こそが、他の公園施設と一線を画す最大の理由です。
園内は豊かな水生植物に囲まれ、初夏にはアヤメ科の植物が咲き誇るほか、冬場には渡り鳥の飛来地となるなど、年間を通じて水辺本来の生態系と触れ合うことができます。