地震予知に関する国の公的立場について、気象庁は公式ウェブサイトや各種シンポジウムにおいて明確な見解を一貫して発信しています。
気象庁の公式発表資料によると、「日時と場所、規模の3要素を正確に特定した地震予知は、現在の科学技術水準では不可能」と明言されています。宏観異常現象や動物の異常行動についても、「過去の震災時に様々な報告があることは認識しているものの、科学的な再現性や統計的根拠が乏しく、これらを防災情報として活用することはできない」と位置づけられています。
現在、ドイツのマックス・プランク動物行動研究所などの国際的研究チームが、イタリアの地震多発地帯において牛や羊、犬に微小なGPS発信機や加速度センサーを装着し、地殻変動と動物の行動異常をリアルタイムでビッグデータ解析する先端研究を推進しています。これら最新の知見からも、「数時間前に集団で静止するなどの反応が見られる場合がある」という萌芽的なデータはあるものの、誤報率が極めて高く、社会的な警報システムとして実用化できるレベルには達していません。
動物の挙動を過信し、「うちのペットが普段通り落ち着いているから今夜は地震が来ない」「ペットが吠えたから大地震が来る」といった極端な判断を下すことは、防災上極めて危険な態度といえます。