ここ数年続く大衆居酒屋人気を語る上で欠かせないのが、メディアやポップカルチャーの影響だ。テレビ番組『吉田類の酒場放浪記』で酒場詩人の吉田類が見せる、気取らない酒場巡りのスタイルは、世代を超えて「赤提灯」や「大衆酒場」の魅力を再発見させた。
さらに、アニメやドラマ化された『ワカコ酒』のヒットは、「女性の一人飲み」というスタイルをすっかり世間に定着させた。かつては男性サラリーマンの聖地だった安価な酒場が、今では若い女性やカップルが気軽に「ぷしゅー」と一杯楽しむオープンな空間へと変貌を遂げている。この文化的な後押しが、チェーン各店の居心地の良さや清潔感あふれる店づくりへのシフトを加速させたのは間違いない。