日本を取り巻く東アジアの安全保障環境を客観的に把握するためには、周辺国との冷徹な定量的・定性的比較が不可欠です。防衛白書や各種国際機関の最新公表データを整理し、日本・中国・韓国・米国の主要戦力を比較したデータが下表です。
日本と中国の軍事力比較においては、純粋な兵員数や保有艦艇・航空機数などの「量」の比較では中国が圧倒的優位に立っています。中国海軍の艦艇建造スピードは年間数隻の大型駆逐艦を就役させる規模に達しており、極超音速滑空ミサイルを含む弾道ミサイル網の厚みは自衛隊単独での迎撃可能域を大幅に凌駕しているのが実情です。
一方、韓国との戦力比較では、陸上戦力において徴兵制を敷く韓国が圧倒的な火砲と戦車数を誇る反面、海上交通路(シーレーン)防衛や対潜水艦戦闘、広域防空能力といった海洋・航空作戦の持久性では、自衛隊が装備の質的優位と運用実績においてなお優勢を保持しています。日韓両国は安全保障上の連携を深めつつも、装備体系の指向性が「大陸防衛型(韓国)」と「海洋・島嶼防衛型(日本)」で明確に分かれています。