午前6時。まだ街が眠りから覚めきらない時間帯にもかかわらず、店舗の前にはすでに数十人の立ち姿があった。防寒具に身を包んだ人々が静かに開店を待っている。先頭に並んでいた都内在住の30代女性は、「始発の電車に乗ってきました。限定の塩昆布バターベーグルを手に入れるには、この時間に来ないと絶対に買えないんです」と熱っぽく語る。
この光景は決して特別な日のものではない。平日・週末を問わず、毎日繰り返される日課のようなものだ。かつては知る人ぞ知る隠れ家的なベーカリーだったが、そのクオリティの高さが口コミで瞬く間に拡散。2026年の今、まさに日本のクラフトベーグルシーンの頂点に君臨している。