モバイルイラスト制作の勢力図を塗り替えた立役者といえば、AppleとそのフラッグシップであるApple Pencilをおいて他にない。最高経営責任者(CEO)のティム・クックがクリエイター市場へのコミットを強化して以来、iPadは単なるビューワーから本格的な制作スタジオへと脱皮を遂げた。
Apple Pencilの強みは、iPadOSの描画予測アルゴリズムと120Hz駆動のProMotionテクノロジーが生み出す圧倒的な低遅延性能にある。ペン先が動く未来の軌跡をOSレベルで予測補正することで、遅延感はほぼ知覚不可能な領域まで縮まった。
このハードウェアのポテンシャルを最大限に引き出すのが、世界中のプロに愛用される「Procreate」だ。ブラシエンジンの最適化により、ペン先の傾きや筆圧の変化がリアルタイムに水彩の滲みや木炭のカスレへと変換される。カフェの小さなテーブルにiPadを1台置くだけで、最高峰のアトリエと同等の描画体験が手に入る時代になった。