ネット上の掲示板やSNSでは賛否両論が飛び交う東京学芸大学附属大泉小学校の評判ですが、在校生・卒業生の保護者に取材を進めると、満足している家庭と不満を募らせる家庭の間には明確な分水嶺が存在します。
肯定的な声として圧倒的に多いのは、「子どもの視野の広がり」に対する評価です。「帰国生クラスの子どもたちが持ち込む異国の体験談や、英語混じりの自然なやり取りが日常にあるため、他者との違いを当たり前のこととして受け入れる寛容さが身についた」という証言は枚挙にいとまがありません。また、東京学芸大学の教育研究拠点として、児童の発達段階に合わせた先進的な授業案やICTを活用した探究学習が日常的に展開される点も高く評価されています。
一方で、入学校の現実として多くの保護者が戸惑うのが「国立特有の放置感」と「家庭への負担」です。公立小学校以上に自主性が重んじられるため、宿題の管理や学習進度のフォローを学校が手取り足取り行ってくれるわけではありません。さらに、教育実習の時期には大学の実習生が代わる代わる教壇に立つため、指導の質に一定の波が生じることも国立附属校の宿命です。平日の学校行事やPTA活動の拘束時間も長く、学校を「教育サービスを提供する民間企業」と勘違いしている保護者からは不満が噴出しやすい構造になっています。