物語のクライマックスは、11月26日の日比谷野外音楽堂および国会周辺における「安保粉砕最終決戦」です。全共闘の学生40万人と、国家の威信をかけて彼らを迎え撃つ機動隊が、正面から激突する阿鼻叫喚の修羅場が描かれます。
美智子は、全共闘の象徴である赤ヘルメットと白の特攻服を身にまとい、最前線に立ちます。彼女のお腹には、すでに山崎の子が宿っていました。革命の同志たちを率いる指導者としての責務、そして敵陣の隊長である山崎への溢れる愛――引き裂かれた美智子は、愛する男の手によって自らの命を終わらせることを望みます。
催涙弾の煙と放水、飛び交う投石のなか、激突する両陣営。山崎は機動隊員たちに「美智子を殺すな!」と叫び続けますが、戦乱の狂気は個人の制止を許しません。ついに二人は刃と盾を交え、美智子は山崎の腕の中で血を流しながら倒れます。美智子の死を見届けた山崎が絶叫し、全共闘の学生たちも機動隊も等しく時代の波に押し流されていく――。この凄惨でありながら神聖ささえ漂うラストシーンは、観客の胸を深く抉り、息を呑む静寂とスタンディングオベーションを生み出してきました。