帯結びの成否は、背後から見たときの比率で決まる。とりわけ第一礼装である黒留袖や、華やかな訪問着をまとう場合、格式にふさわしい寸法感を外すわけにはいかない。
お太鼓の横幅は、着用者の背幅よりわずかに狭い程度(約30センチ)が最も優美に見える。手先を帯の中に通す際、右側から出す余りは2〜3センチ程度に抑えるのが鉄則だ。手先が長く飛び出しすぎると途端に野暮ったくなり、短すぎると全体の重心が崩れてしまう。タレ先の長さはお太鼓の下線から人差し指の第一関節分(約7〜8センチ)を目安にし、床と完全に平行になるよう整える。直線的なラインが凛とした緊張感を生み、着物全体の柄行きを引き立てる。